電気自動車の買取・下取り比較|査定で見る点と車種別の値下がり率
電気自動車(EV)を買取と下取りのどちらで売るかを比較表で整理。査定で見られるバッテリー状態(SOH)や充電ケーブル、CEV補助金の処分制限期間と返納、当サイト集計によるリーフ・サクラ・テスラ等の1年あたり下落率も示します。

結論:電気自動車(EV)は、駆動用バッテリーの状態と補助金の条件で評価や手続きが変わるため、下取りだけで決めず、買取でも車両単体の査定額を取って比べるのが基本です。手放す前に、CEV補助金の処分制限期間(自家用の乗用車・軽自動車は原則4年)が残っていないかを必ず確認してください。期間内に売る場合は、事前の承認と補助金の返納が必要です。
この記事では、EVの査定で見られる点、買取と下取りの比較表、補助金の返納の条件、当サイトの相場データから計算した車種別の値下がり率をまとめます。
EVの査定で見られる点(チェック表)
年式・走行距離・外装といったガソリン車と同じ項目に加えて、EVには固有の確認項目があります。査定前にそろえておくと、評価の根拠を伝えやすくなります。
| 見られる点 | 内容 | 査定前にできること |
|---|---|---|
| 駆動用バッテリーの状態 | SOH(新品時に対する容量の割合)や、メーター・診断機で見る容量表示。航続距離に直結するため重視される | ディーラーで診断を受け、結果の書面やスクリーンショットを残す |
| バッテリーの保証 | メーカーの容量保証の残り年数・距離。条件は車種・メーカーで違う | 保証書と点検記録をそろえる |
| 充電ケーブル | 購入時に付属した普通充電ケーブルの有無。欠品だと次の買い手が別に用意する必要がある | 車載品を確認し、外して保管していれば一緒に出す |
| 補助金の返納義務 | CEV補助金の処分制限期間内か。期間内なら売却前に手続きが必要 | 新規登録日と補助金の交付決定通知を確認する |
| 走行距離・年式・充電の仕方 | 走行距離に加え、急速充電の頻度を聞かれることもある | 分かる範囲で正確に答える |
バッテリー劣化と査定の関係はEVバッテリー劣化は査定にどう響く?で詳しく整理しています。
買取と下取りの比較表
| 比べる点 | 買取(買取専門店) | 下取り(ディーラー) |
|---|---|---|
| 価格の見えやすさ | 車両単体の金額で提示される | 新車の値引きと合わせて提示され、車両の評価が見えにくい |
| 比べやすさ | 複数社で同じ条件の金額を比べられる | 基本的に1社 |
| バッテリーの評価 | EVの販路を持つ店かどうかで差が出やすい | 同じメーカーの車なら診断の仕組みを持っていることが多い |
| 手間 | 査定の日程調整・引き渡しが別に必要 | 新車の納車と同時に引き渡せる |
| 補助金の処分制限期間中 | 承認と返納の手続きを済ませてから売る(業者が段取りを案内することもある) | 同じく手続きが必要。乗り換え先の補助金は返納が済むまで交付されない |
| 向く人 | 金額を比べて決めたい人 | 手間と納車のタイミングを優先したい人 |
下取りを使う場合も、「下取り額」と「値引き額」を分けて書面で出してもらうと、買取の査定額と同じ土俵で比べられます。
CEV補助金の処分制限期間と返納
国のCEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)で買ったEVには、一定期間保有する義務があります。次世代自動車振興センターの令和7年度補正の応募要領で確認できた内容は次のとおりです(出典:次世代自動車振興センター「令和7年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 応募要領」)。
- 期間:新規登録(届出)日から原則4年または3年。自家用(白ナンバー)の乗用車(普通・小型)と軽自動車は4年。
- 期間内に売る・譲る場合:事前にセンターの承認を受け、補助金を返納する必要がある。
- 返納が済むまで:新たな補助金は交付されない(乗り換え先のEVで補助金を使う予定なら要注意)。
- 承認を受けずに売った場合:補助金の全額返納を求められることがあり、加算金(年10.95%)が付くこともある。
期間や条件は補助金を受けた年度によって異なる場合があります。自分の車の条件は、交付を受けた年度の要領とセンターの案内ページで確認してください。自治体の補助金を併用した場合は、自治体側の条件も別に確認が必要です。
車種別:1年あたりの平均下落率(当サイトの相場データ)
当サイトの相場エンジンの集計(2026年8月取得)による参考値です。年式ごとの代表相場から、集計した最も新しい年式と最も古い年式の差を1年あたりに均した「平均下落率」と、隣り合う年式で下落が最も大きかった区間を示しました。データが十分にある車種だけを載せています。
| 車種 | 集計した年式 | 1年あたりの平均下落率 | 下落が最も大きかった区間 |
|---|---|---|---|
| 日産 リーフ | 2015〜2026年式 | 約22% | 2017年式→2016年式で約50% |
| 日産 サクラ | 2022〜2026年式 | 約17% | 2026年式→2025年式で約40% |
| 日産 アリア | 2022〜2026年式 | 約17% | 2024年式→2023年式で約25% |
| 三菱 eKクロスEV | 2022〜2025年式 | 約10% | 2024年式→2023年式で約14% |
| テスラ モデル3 | 2020〜2025年式 | 約10% | 2023年式→2022年式で約30% |
| テスラ モデルY | 2022〜2026年式 | 約13% | 2025年式→2024年式で約33% |
| ポルシェ タイカン | 2021〜2026年式 | 約13% | 2025年式→2024年式で約16% |
※当サイトの相場エンジンの集計(2026年8月取得)による参考値。中古車の掲載価格を年式・走行距離帯ごとに集計し、売却時の参考相場に換算した値から計算しています。グレード・バッテリー容量・状態の違いを含み、リーフは世代の異なるモデルも含むため、個別の車の値下がりを示すものではありません。算出方法は相場の算出方法、年式・走行距離ごとの相場は各車種名のリンク先で確認できます。
集計した範囲では、どの車種も年式が古くなるほど相場が下がっています。新しい年式から1〜2年の間に大きく下がる車種もあるため、売るかどうか迷っている段階でも、現在の査定額を一度確認しておくと判断しやすくなります。
迷ったときの進め方
- 処分制限期間を確認:新規登録日から4年(または3年)以内なら、承認と返納の手続きを先に進める。
- バッテリーの資料をそろえる:SOHの診断結果、保証書、充電ケーブルを用意する。
- 下取りの提示を受ける:下取り額と値引き額を分けてもらう。
- 買取で単体の査定額を取る:EVの取り扱いがある店を含めて複数社で比べる。
よくある失敗
- 補助金の期間内と知らずに売る:承認を受けずに売ると全額返納や加算金の対象になりうる。売る前に登録日を確認する。
- 充電ケーブルを自宅に置いたまま引き渡す:欠品として扱われることがある。付属品はまとめて出す。
- 合算の提示で決めてしまう:「下取り込みで総額○万円」だけでは車両の評価が分からない。金額を分けてもらう。
よくある質問
Q. 補助金を受けたEVは4年経つまで売れないのですか?
A. 売ること自体はできますが、処分制限期間内なら事前に次世代自動車振興センターの承認を受け、補助金を返納する必要があります。返納が済むまでは新しい補助金も交付されません。
Q. 電気自動車の査定ではバッテリーをどう見られますか?
A. SOH(容量の残り具合)や容量表示、保証の残りが見られることが多いです。評価の方法は業者ごとに違うため、診断結果の書面を用意し、複数社で比べると差が分かります。
Q. 電気自動車の買取価格は年式でどれくらい下がりますか?
A. 当サイトの集計(2026年8月取得)では、1年あたりの平均下落率はテスラ モデル3や三菱 eKクロスEVで約10%、日産 リーフで約22%でした。状態やグレードで変わるため、実際の金額は査定で確認してください。
まとめ
- EVの査定はバッテリーの状態・保証・充電ケーブルが加わる。資料をそろえて伝える。
- CEV補助金の処分制限期間(自家用の乗用車・軽は原則4年)内に売るなら、事前承認と返納が必要。
- 下取りは手軽、買取は比べやすい。両方の金額を分けて並べて決める。
売る時期の考え方はEV・ハイブリッド車の売り時もあわせてどうぞ。
本記事は一般的な参考情報を提供するものであり、特定のサービス・契約・取引の結果を保証するものではありません。 制度・料金・各社サービスの内容は変更される場合があります。実際のご契約・お手続きの際は、必ず各社の公式情報や最新の一次情報をご確認ください。