自動車保険の等級別割引率表|ノンフリート等級と事故有係数の仕組み
自動車保険のノンフリート等級(1〜20等級)の割引率・割増率を、損害保険料率算出機構の公表資料をもとに無事故係数・事故有係数別の表で整理。1年ごとの等級の上がり方、事故で3等級・1等級下がる仕組み、事故有係数適用期間、7等級・5等級の読み方まで解説します。

自動車保険(ノンフリート契約)の等級は1〜20等級で、数字が大きいほど割引率が大きくなります。損害保険料率算出機構(損保料率機構)の公表資料では、20等級(無事故)は−63%、継続契約の6等級は−13%、1等級は+108%の割増とされています。同じ等級でも、事故後の数年間は割引率の低い「事故有係数」が適用されます。
この記事では、等級別の割引率・割増率を無事故係数/事故有係数の表で示し、等級の上がり方・下がり方、事故有係数が適用される期間を順に説明します。表の数値は保険料のもとになる参考値で、実際の保険料や各社の割引率とは異なる場合があります。
等級別の割引率・割増率の表(無事故係数/事故有係数)
損保料率機構が算出する自動車保険の「参考純率」で使われている、ノンフリート等級ごとの割増引率です(+は割増、−は割引)。
| 等級 | 無事故係数 | 事故有係数 |
|---|---|---|
| 1等級 | +108% | |
| 2等級 | +63% | |
| 3等級 | +38% | |
| 4等級 | +7% | |
| 5等級 | −2% | |
| 6等級 | −13% | |
| 7等級 | −27% | −14% |
| 8等級 | −38% | −15% |
| 9等級 | −44% | −18% |
| 10等級 | −46% | −19% |
| 11等級 | −48% | −20% |
| 12等級 | −50% | −22% |
| 13等級 | −51% | −24% |
| 14等級 | −52% | −25% |
| 15等級 | −53% | −28% |
| 16等級 | −54% | −32% |
| 17等級 | −55% | −44% |
| 18等級 | −56% | −46% |
| 19等級 | −57% | −50% |
| 20等級 | −63% | −51% |
| (新規)6等級 | +3% | |
| (新規)7等級 | −38%(2台目以降の車で一定の条件を満たす場合) | |
出典:損害保険料率算出機構「自動車保険参考純率 改定のご案内」(2021年6月届出・同年9月修正届出。等級別の割増引率は修正前後で変更なし)の「改定後」の値。1〜6等級は無事故・事故有の区別がなく、7〜20等級だけが2つに分かれています。
注意点は3つあります。
- 実際の割引率は保険会社ごとに異なる:参考純率は保険会社が使う参考値で、そのまま使うか・修正するか・独自に算出するかは各社の判断です。契約中・検討中の保険会社の資料で確認してください。
- 新規の6等級は継続の6等級と率が違う:初めて契約する6等級は+3%、1年無事故などで6等級になった継続契約は−13%です。
- 数値は見直されることがある:損保料率機構は参考純率を毎年度検証しており、2026年6月の届出(2027年1月以降に始まる契約を想定)でも既存の料率区分内の較差を見直したとしています。最新の内容は損保料率機構の自動車保険参考純率のページで確認できます。
表の読み方:7等級・5等級・20等級の例
検索の多い等級を、表に当てはめて読んでみます。
- 7等級:無事故なら−27%、事故有係数の適用中なら−14%。新規6等級から1年無事故で上がるのがこの等級です。2台目以降の車を一定の条件で新規契約する場合は「新規7等級(−38%)」が使われます。
- 5等級:−2%。1〜5等級は事故で等級が下がった状態で、保険会社によっては「デメリット等級」と呼ばれます。割引はほとんどなく、4等級以下は割増になります。
- 20等級:無事故なら−63%で最上位。事故有係数の適用中は−51%で、同じ20等級でも差があります。
「5等級だと保険料はいくら」といった金額の相場は、等級のほかに車の型式、運転者の年齢条件、補償内容、使用目的、保険会社によって大きく変わるため、一概には言えません。等級は「割引前の保険料に掛ける係数」と考え、実額は見積もりで確認するのが確実です。
ノンフリート等級制度の仕組み(上がり方・下がり方)
ノンフリート等級制度は、契約する自動車が9台以下のノンフリート契約で、過去の事故歴に応じて保険料を割増・割引する仕組みです。損保料率機構の資料「自動車保険の概況 2025年度」では、一般的なケースを次のように説明しています。
| できごと | 翌年度の等級 | 「事故有」区分の適用期間 |
|---|---|---|
| 新規契約 | 原則6等級(2台目以降で一定条件なら7等級) | ― |
| 1年間無事故 | 1等級上がる(最高20等級) | 残っていれば1年短くなる |
| 事故1件で保険金を受け取った(一般的な事故) | 3等級下がる | 3年間 |
| 車両保険の火災・落下物との衝突など | 1等級下がる | 1年間 |
| 人身傷害保険のみの事故、原付の特約にかかる事故など | 下がらず1等級上がる | 加算なし |
例えば18等級の契約で、事故が1件あって保険金を受け取ると、翌年度は15等級(事故有)になります。1年間無事故なら19等級(無事故)です。どの事故がどの扱いになるかは保険会社の約款で決まるため、事故のときは契約中の保険会社に確認してください。
事故有係数適用期間とは
事故有係数適用期間は、事故のあと割引率の低い「事故有係数」が使われる期間です。3等級下がる事故1件につき3年、1等級下がる事故1件につき1年が加わり、1年経過するごとに1年ずつ短くなります。期間中にさらに事故があると加算され、上限は6年です。期間が0になると無事故係数に戻ります。
| 時期 | 等級 | 事故有係数適用期間(残り) | 適用される係数(参考純率) |
|---|---|---|---|
| 事故を起こした年 | 18等級 | 0年 | 無事故 −56% |
| 1年後 | 15等級 | 3年 | 事故有 −28% |
| 2年後 | 16等級 | 2年 | 事故有 −32% |
| 3年後 | 17等級 | 1年 | 事故有 −44% |
| 4年後 | 18等級 | 0年 | 無事故 −56% |
事故の翌年から3年間は無事故の人より割引が小さく、同じ18等級に戻るまで4年かかる計算です(その間に事故がない場合)。
計算例:事故で保険を使うと何年でいくら上がるか
割増引前の保険料を仮に年10万円とし、上の表の参考純率の割増引率だけを当てはめた例です(他の条件は変わらないものと仮定。実額ではありません)。
| 年 | 事故がなかった場合 | 事故で保険を使った場合 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1年後 | 20等級 無事故 −63% → 37,000円 | 17等級 事故有 −44% → 56,000円 | +19,000円 |
| 2年後 | 20等級 無事故 −63% → 37,000円 | 18等級 事故有 −46% → 54,000円 | +17,000円 |
| 3年後 | 20等級 無事故 −63% → 37,000円 | 19等級 事故有 −50% → 50,000円 | +13,000円 |
| 4年後 | 20等級 無事故 −63% → 37,000円 | 20等級 無事故 −63% → 37,000円 | 0円 |
例)20等級の人が事故1件で保険を使うと、この前提では3年間で合計約49,000円の負担増になります。修理費がこれより小さければ自己負担のほうが総額は安い、という判断の目安になります。実際には保険料の改定や年齢条件などでも金額が変わるため、迷ったら保険会社に「保険を使った場合と使わない場合の翌年以降の保険料」を出してもらい、修理費と比べてください。
自分の等級で保険料がどのくらいになるかは、同じ補償条件で複数社の見積もりを並べると把握しやすくなります。
等級を守る・活かすチェックリスト
- □ 保険証券で現在の等級と事故有係数適用期間(0年か、残り何年か)を確認した
- □ 小さな損害は、修理費と「保険を使った場合の数年分の保険料の増加」を比べてから請求を決める
- □ 保険会社を乗り換えても等級は引き継がれ、事故で下がった等級も引き継がれることを把握した(満期の途中で切り替えると等級が上がる時期が遅れる点は満期日をずらす方法で解説)
- □ 車を手放すときは、中断証明書で等級を保存できるか保険会社に確認した
- □ 同居の親族に等級を引き継げる場合があることを確認した(条件は保険会社で確認)
よくある質問
Q. 等級は何等級から始まり、何年で20等級になりますか?
A. 新規契約は原則6等級から始まり、無事故なら1年に1等級ずつ上がります。6等級から20等級までは、無事故が続けば14年かかる計算です。
Q. 20等級の割引率はどのくらいですか?
A. 損保料率機構の参考純率では、20等級(無事故)は−63%、20等級(事故有)は−51%です。実際の割引率は保険会社ごとに異なるため、契約先の資料で確認してください。
Q. 事故有係数はいつ外れますか?
A. 3等級下がる事故1件なら3年、1等級下がる事故なら1年で、その間に事故がなければ無事故係数に戻ります。期間中に事故があると加算され、上限は6年です。
Q. 保険会社によって等級の割引率は違いますか?
A. 違うことがあります。参考純率は保険会社が使える参考値で、どう使うかは各社の判断です。さらに、事務費などにあたる付加保険料率は各社が決めています。
関連記事:等級を他社に引き継ぐ条件と手順は自動車保険の乗り換えと等級引き継ぎ、複数社の保険料を比べる手順は自動車保険一括見積もりのやり方で解説しています。社用車が10台以上ならフリート契約の仕組みもあわせてご確認ください。
まとめ
- ノンフリート等級は1〜20等級。損保料率機構の参考純率では、20等級(無事故)−63%、継続の6等級−13%、1等級+108%です。
- 無事故なら1年に1等級上がり、事故1件で原則3等級下がって3年間は事故有係数が適用されます。
- 実際の割引率と保険料は保険会社ごとに異なるため、表は仕組みを理解する目安とし、実額は見積もりで確認してください。
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