車の名義変更の手続き|売却時は誰がやる?期限・必要書類・費用
車の名義変更(移転登録)の手続きを、買取店に売る場合と個人売買の場合に分けて解説。誰が手続きするか、譲渡から15日以内という期限、普通車・軽自動車の必要書類、費用の目安、名義変更が完了したかの確認方法まで整理します。

車の名義変更は、買取店に売るなら買取店が代行し、売主は書類を渡すだけで済むのが一般的です。個人売買なら、原則として買主(新しい所有者)が、自分の住所を管轄する運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)で手続きします。どちらの場合も、譲渡から15日以内に申請するのが法律上の原則です。
この記事は、売却にともなう名義変更を「誰が・いつまでに・何を持って・いくらで」行い、「どう完了を確かめるか」までを整理します。売主が用意する書類の全体像は車売却の必要書類一覧で状況別にまとめています。
売り方別:名義変更は誰がやる?
| 売り方 | 手続きする人 | 売主がやること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 買取店・ディーラーに売る | 買取店・ディーラー(代行) | 書類をそろえて渡す。委任状・譲渡証明書に記入・押印 | 完了の時期と、完了後の車検証コピーをもらえるかを契約時に確認 |
| 個人売買(知人・家族・フリマ等) | 原則は買主(新所有者) | 書類を渡す。委任状・譲渡証明書に記入・押印 | 買主が手続きを放置するリスクがある。期限と完了報告の方法を事前に取り決める |
| 個人売買で代行を頼む | 行政書士など | 書類を用意して依頼 | 代行費用がかかる(金額は依頼先で異なる) |
名義変更が終わるまで、車の登録上の所有者は売主のままです。翌年度の自動車税の納税通知や、駐車違反などの連絡が売主に届くおそれがあるため、とくに個人売買では「誰がいつまでに手続きし、どう報告するか」を書面やメッセージで残しておくと安心です。
期限:譲渡から15日以内が原則
道路運送車両法では、所有者が変わったときはその日から15日以内に移転登録(軽自動車は自動車検査証の変更記録)を申請することとされています(第13条・第67条。出典:e-Gov法令検索「道路運送車両法」)。買取店に売る場合は、引き渡しから実際の完了まで日数がかかることもあるため、目安の時期を確認しておきましょう。
3月に売る場合は特に注意が必要です。自動車税(種別割)は4月1日時点の所有者に課税されるため、名義変更が4月1日をまたぐと納税通知が売主に届くことがあります。売却時の自動車税の扱いは自動車税は売却で戻るかで解説しています。
必要書類(普通車/軽自動車)
個人売買で当事者が手続きする場合の一般的な書類です。買取店に売る場合は、左の「売主(旧所有者)」欄が売主の用意する範囲になります。
| 区分 | 普通車(運輸支局) | 軽自動車(軽自動車検査協会) |
|---|---|---|
| 売主(旧所有者) | 車検証、印鑑登録証明書(発行後3か月以内)、譲渡証明書(実印)、委任状(実印・代理申請の場合) | 車検証、申請依頼書(認印。代理申請の場合) |
| 買主(新所有者) | 印鑑登録証明書(発行後3か月以内)、委任状(実印・代理申請の場合)、車庫証明書(保管場所証明。地域により不要な場合あり) | 住民票または印鑑登録証明書、申請依頼書(代理申請の場合)、地域によっては保管場所の届出 |
| 窓口で用意 | 申請書(OCRシート)、手数料納付書、自動車税(種別割)の申告書 | 自動車検査証変更記録申請書(軽第1号様式)、軽自動車税の申告書 |
出典:国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「車を売買等により名義変更するために必要な書類」、軽自動車検査協会「名義変更(売買・譲渡・その他)」(いずれも2026年10月7日確認)。細かな扱いは窓口で確認してください。
住所や氏名が車検証と変わっている、所有者が信販会社になっている、といった場合は書類が増えます。状況別の追加書類は必要書類一覧の状況別早見表を確認してください。委任状と譲渡証明書の書き方は委任状・譲渡証明書の書き方で解説しています。
費用の目安
| 費用項目 | 普通車 | 軽自動車 |
|---|---|---|
| 登録・申請の手数料 | 500円程度(登録手数料) | かからないとされる |
| ナンバープレート代(管轄が変わる場合) | 数千円程度(地域・種類で異なる) | 数千円程度(地域・種類で異なる) |
| 車庫証明(保管場所証明) | 2,000〜3,000円程度が目安(都道府県で異なる) | 届出が必要な地域で数百円程度 |
| 環境性能割 | 2026年3月31日に廃止(それ以前に取得した場合は課税されていた) | 同左(軽自動車税の環境性能割も同日廃止) |
| 代行費用 | 行政書士等に頼む場合に発生(依頼先で異なる) | 同左 |
自動車税・軽自動車税の環境性能割は2026年3月31日をもって廃止されました(出典:千葉県「自動車税(環境性能割)【令和8年3月31日をもって廃止】」、2026年10月7日確認)。いずれも目安です。手数料やナンバー代は改定・地域差があるため、最新は運輸支局・軽自動車検査協会・警察署(車庫証明)の案内で確認してください。買取店に売る場合、名義変更費用を買取価格とは別に請求するかどうかは店によって異なるため、見積もりの内訳で確認するのが確実です。
個人売買で自分たちが手続きする流れ(普通車の例)
- 買主が、車の保管場所を管轄する警察署で車庫証明を申請する(交付まで数日かかることが多い)
- 売主が、印鑑登録証明書を取得し、譲渡証明書・委任状に実印で押印して買主へ渡す
- 買主が、自分の住所を管轄する運輸支局で申請書・手数料納付書を記入し、手数料を納付して提出する
- 管轄が変わる場合は、車を持ち込んでナンバープレートを交換し、封印を受ける
- 新しい車検証の交付を受け、税の申告を済ませる
窓口は平日日中が中心です。軽自動車は軽自動車検査協会で同様の流れになり、実印・印鑑登録証明書は原則不要です。
名義変更が完了したかを確認する方法
- 新しい車検証のコピーをもらう … 買取店に売る場合は、完了後にコピー(または名義変更完了の通知)を送ってもらえるか契約時に確認するのが確実です。
- 電子車検証は閲覧アプリで確認 … 電子化された車検証では券面に載らない項目があり、記録内容は国土交通省の「車検証閲覧アプリ」で確認できます。
- 登録事項等証明書を取る … 普通車は運輸支局で、現在の登録内容の証明を請求できます(手数料がかかり、ナンバーと車台番号が必要)。軽自動車は軽自動車検査協会の検査記録事項等証明書が相当します。
- 翌年度の納税通知が来ないか … 売却後に自分宛てに届いた場合は、名義変更が済んでいない可能性があるため、売却先にすぐ確認します。
よくある質問
Q. 名義変更をしないまま放置するとどうなりますか?
登録上の所有者が売主のままなので、自動車税の納税通知が売主に届いたり、事故・違反の連絡が来たりするおそれがあります。期限(15日以内)を過ぎた申請は法令違反に当たる可能性もあるため、売却時に完了時期を必ず確認しましょう。
Q. 家族に譲る場合も名義変更は必要ですか?
親子・夫婦間でも所有者が変われば名義変更が必要です。必要書類は他人への譲渡と基本的に同じで、住所が同じ場合でも省略できるわけではありません。無償で譲る場合の贈与税や任意保険の等級の扱いは家族・知人から車をもらう手続きで解説しています。
Q. ローンが残っている車でも名義変更できますか?
車検証の所有者が信販会社やディーラーの場合、先に残債を清算して所有権を解除しないと名義変更できません。進め方はローンが残っている車を売る方法で解説しています。
まとめ
- 買取店に売るなら名義変更は買取店が代行し、個人売買なら原則として買主が手続きします。
- 譲渡から15日以内の申請が原則です。3月の売却は4月1日をまたがないかを確認しましょう。
- 手数料・ナンバー代・車庫証明の費用は地域で異なるため目安として捉え、完了は車検証のコピーなどで必ず確かめてください。
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