廃車の戻り金の計算方法|自動車税・重量税・自賠責の計算式と例
廃車で戻るお金(自動車税・自動車重量税・自賠責保険料)の計算方法を、計算式と条件の表で解説。重量税の「納付額×車検残存期間÷有効期間」など公的機関の計算式と計算例、軽自動車の扱い、業者に任せるときの確認点もまとめます。

結論:廃車で戻るお金は「自動車税(普通車のみ)+自動車重量税+自賠責保険料」の3つで、計算のしかたはそれぞれ違います。自動車税は「年税額×抹消した翌月から3月までの月数÷12」、重量税は「納付した重量税額×車検残存期間÷車検有効期間」で計算します。自賠責は月割りではなく、保険会社が手数料や保険期間を勘案して返戻額を決めます。この記事では、3つの計算式と条件を表にまとめ、公的機関の計算例で確かめます。
戻り金の計算式(早見表)
| 種類 | 計算式 | 戻る条件 | 受け取り方 |
|---|---|---|---|
| 自動車税(普通車) | 年税額 × 抹消した翌月〜3月の月数 ÷ 12 | 年度の途中に抹消登録(永久・一時のどちらでも) | 申請は不要。都道府県から通知が届く(東京都の場合) |
| 自動車重量税 | 納付された重量税額 × 車検残存期間 ÷ 車検有効期間 | 解体を伴う永久抹消登録(軽は解体届出)と同時に還付申請し、車検残存期間が1か月以上 | 運輸支局等で申請。支払いまでおおむね2か月半程度 |
| 自賠責保険料 | 保険会社が手数料・保険期間を勘案して算出(単純な月割りではない) | 抹消登録後に解約手続きをし、保険期間の残りが1か月以上 | 契約している保険会社の窓口で解約(代理店ではできない) |
出典:東京都主税局「自動車税|自動車と税金」、国税庁 No.7193 使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度、国土交通省「自賠責保険・共済ポータルサイト よくあるご質問」(いずれも2026年10月7日確認)。
軽自動車は扱いが違います。軽自動車税は4月1日時点の所有者に年額で課税され、月割りの還付制度はありません(例:金沢市「年度の途中で廃車手続きをしたら税金は月割りで戻りますか?」)。軽自動車で戻る可能性があるのは、重量税と自賠責の2つです。
自動車税の計算例
東京都主税局は、年度の途中に抹消登録した場合は「抹消登録した月の翌月から月割で減額」すると案内しています。
- 例)年税額36,000円の普通車を8月に抹消:9月〜3月の7か月分が対象 → 36,000円 × 7 ÷ 12 = 21,000円
- 同じ車を2月に抹消:3月の1か月分のみ → 36,000円 × 1 ÷ 12 = 3,000円
抹消する月が早いほど戻り金は大きくなり、3月に抹消すると月割りの還付はほぼありません。ただし4月1日を過ぎると新年度の1年分が課税されるため、手放すと決めたら3月中に抹消を終えるのが基本です。排気量ごとの年税額と、抹消した月ごとの還付額は廃車の自動車税還付の早見表に一覧でまとめています。端数の扱いと実際の額は、届いた通知書で確認してください。廃車ではなく買取・下取りで売る場合の自動車税の扱いは車の売却で自動車税は還付されるかで比べています。
重量税の計算例(国税庁の例)
重量税の「車検残存期間」は、確定日の翌日から車検証の有効期間の満了日までの期間で、1か月に満たない端数は切り捨てます。国税庁の資料にある登録自動車の例では次のようになります(出典:国税庁・国土交通省・軽自動車検査協会「使用済自動車に係る自動車重量税廃車還付制度について」)。
| 項目 | 例の数値 |
|---|---|
| 車検証の有効期間 | 令和元年10月1日〜令和3年9月30日(24か月) |
| 納付された重量税額 | 24,600円 |
| 確定日(一時抹消をしていない場合は永久抹消登録日) | 令和3年5月20日 |
| 車検残存期間 | 令和3年5月21日〜9月30日=4か月と10日 → 端数を切り捨てて4か月 |
| 還付額 | 24,600円 × 4 ÷ 24 = 4,100円 |
先に一時抹消をしてから解体した場合は、一時抹消登録日と、引取業者からの報告を国が受けた日(報告受領日)のいずれか遅い日が確定日になります。同じ資料の例では、確定日が早くなる分、残存期間が5か月になり還付額は5,125円です。重量税は「どの日で残存期間を数えるか」で額が変わることを押さえておきましょう。
自賠責の返戻は「月割り」ではない
自賠責保険は、廃車(一時抹消を含む)をしたあと、契約している保険会社(共済組合)の窓口で解約できます。国土交通省は、次の点に注意するよう案内しています。
- 解約は廃車した時点ではなく、保険会社で手続きをした時点で成立する
- 保険料には保険会社の手数料が含まれ、返戻額は手数料や保険期間を勘案した額になる
- 保険期間の残りが1か月未満の場合、返戻はない
具体的な返戻額は契約している保険会社に確認してください。抹消後に解約を後回しにすると残りの期間が減っていくため、抹消が済んだら早めに連絡するのが損をしない進め方です。
業者に依頼するときに確認すること
- 還付金の受取先:重量税の還付金は受領権限を委任でき、業者が受け取る契約もあります。買取額に含めるのか、自分に戻るのかを見積もりの段階で書面にしてもらう。
- 自賠責の解約は誰がするか:業者が代行するのか、自分で保険会社に連絡するのかを決めておく。
- 抹消の時期:自動車税は抹消した月で戻り金が変わる。引き取り日だけでなく、抹消登録が完了する見込みの日を確認する。
よくある質問
Q. 車検が切れた車でもお金は戻りますか?
A. 普通車の自動車税は、抹消した翌月以降の月割分が戻る可能性があります。重量税と自賠責は、車検や保険の残りがなければ戻りません。
Q. 一時抹消でも重量税は戻りますか?
A. 一時抹消だけでは戻りません。重量税の還付は、解体を事由とする永久抹消登録(一時抹消後に解体した場合は解体届出)と同時に申請した場合が対象です(国税庁)。
Q. 戻り金はいつ受け取れますか?
A. 重量税は、還付申請書が運輸支局等に提出されてから支払いまでおおむね2か月半程度とされています(国税庁)。自動車税は、抹消後に都道府県から通知が届きます。時期は自治体で異なります。
Q. ローンが残っている車でも廃車できますか?
A. 車検証の所有者がローン会社の場合は、先に所有権の解除が必要です。詳しくは走れない車・ローン残債ありの廃車をご覧ください。
あわせて読みたい:抹消手続きの流れと必要書類は廃車の手続きと税金、廃車と買取のどちらが得かは廃車と買取の比較、還付金の扱いで業者を比べるなら廃車買取業者の選び方と確認点もご覧ください。
まとめ
- 自動車税(普通車)は「年税額×抹消翌月〜3月の月数÷12」。軽自動車税に月割りの還付はない。
- 重量税は「納付額×車検残存期間÷車検有効期間」。解体を伴う永久抹消と同時に申請し、残存1か月以上が条件。残存期間は確定日の翌日から数え、1か月未満は切り捨て。
- 自賠責は月割りではなく、保険会社が手数料等を勘案して返戻額を決める。残り1か月未満なら返戻なし。業者に任せる場合は還付金の受取先を書面で確認する。
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