廃車の手続きと税金|永久抹消・一時抹消の流れと必要書類一覧
車の廃車手続き(永久抹消・一時抹消)の違いと流れ、必要書類を普通車・軽自動車に分けて表で整理。窓口と手数料は国土交通省・軽自動車検査協会の案内に基づいて示し、自動車税・重量税・自賠責など廃車と税金の要点もまとめます。

結論:車の廃車は、解体して登録を消す「永久抹消登録」か、使用を一時的にやめる「一時抹消登録」のどちらかを、普通車は運輸支局等、軽自動車は軽自動車検査協会で行います。抹消すると翌年度からの自動車税はかからなくなり、普通車は年度途中の抹消で自動車税が月割りで減額されます。この記事では、2つの手続きの違い、流れ、必要書類を表で整理し、税金は要点だけをまとめます(還付額の詳しい計算は関連記事へ案内します)。
永久抹消と一時抹消の違い(比較表)
| 項目 | 永久抹消登録 | 一時抹消登録 |
|---|---|---|
| どんなときの手続きか | 車をリサイクル事業者に引き渡し、適正に解体したとき | 車の使用を一時的にやめるとき |
| あとで再び乗れるか | 乗れない(車がない) | 再登録すれば乗れる(車検も必要) |
| 登録手数料(普通車) | 無料 | OSS申請450円/窓口申請500円 |
| 自動車税(普通車) | 抹消した翌月から月割りで減額 | 抹消した翌月から月割りで減額 |
| 重量税の還付 | 同時に申請すれば対象(車検残1か月以上) | 対象外(あとで解体して解体届出をすれば対象) |
| 軽自動車の場合の手続き名 | 解体返納 | 自動車検査証返納届(一時使用中止) |
出典:国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「車を一時使用中止・解体・輸出するためには」、同「登録・検査手数料一覧表」(令和8年4月1日現在)、軽自動車検査協会「廃車(返納・解体届出)」、東京都主税局「自動車税|自動車と税金」(いずれも2026年10月7日確認)。手数料は改定されることがあります。
「もう乗らない・手放す」なら永久抹消、「海外赴任などでしばらく乗らないが、また乗るかもしれない」なら一時抹消が基本です。一時抹消しておいた車を後で解体した場合は「解体届出」(手数料無料)を行います。
廃車手続きの流れ
永久抹消(普通車)の流れ
- 引取業者に車を引き渡す:自動車リサイクル法に基づく引取業者(ディーラーや廃車買取業者など)に引き渡し、移動報告番号が書かれた書面(使用済自動車引取証明書など)を受け取る。
- 解体の連絡を待つ:解体が終わると、業者から解体報告記録がなされた旨の連絡がある。
- 運輸支局等で永久抹消登録を申請する:申請書に解体報告記録がなされた日と移動報告番号を書き、ナンバープレート2枚・車検証などと一緒に提出する。車検が1か月以上残っていれば、重量税の還付申請も同時に行う。
- 自賠責保険を解約する:契約している保険会社(共済組合)の窓口で解約する(代理店ではできない)。
- 自動車税の減額・還付:普通車は抹消の翌月以降の分が月割りで減額され、納付済みなら都道府県から還付の通知が届く。
一時抹消(普通車)の流れ
- 必要書類とナンバープレートを用意する
- 使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等に申請書と書類を提出する(自動車保有関係手続のワンストップサービスでインターネット申請も可能)
- 自賠責は、乗らない期間が長いなら保険会社で解約する
軽自動車は、使用の本拠の位置を管轄する軽自動車検査協会の事務所・支所・分室で手続きします。解体した場合は「解体返納」、一時的にやめる場合は「自動車検査証返納届」です。
必要書類の一覧(表)
| 書類 | 永久抹消 (普通車) | 一時抹消 (普通車) | 解体返納 (軽) | 検査証返納届 (軽) |
|---|---|---|---|---|
| 申請書(OCR様式) | 第3号様式の3 | 第3号様式の2 | 軽第4号様式の3(解体届出書) | 軽第4号様式 |
| 車検証(原本) | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ナンバープレート | ○(前後) | ○(前後) | ○ | ○ |
| 所有者の印鑑(登録)証明書(発行3か月以内) | ○ | ○ | ― | ― |
| 手数料納付書 | ○(無料) | ○(印紙を貼付) | ―(手数料無料) | 返納証明書の交付を受ける場合は手数料が必要 |
| 解体報告記録日・移動報告番号 | ○ | ― | ○(移動報告番号) | ― |
| 代理人が手続きする場合 | 委任状(実印) | 委任状(実印) | 申請依頼書 | 申請依頼書 |
| 重量税の還付を受ける場合 | 還付申請書(申請書と兼用)・振込口座 | ― | 振込口座・マイナンバーの記載 | ― |
軽自動車の欄は、軽自動車検査協会の必要書類の案内に載っているものを示しています(解体返納、自動車検査証返納届)。普通車で、車検証の住所や氏名が今と違う場合は、つながりが分かる住民票(2回以上の転居では除票や戸籍の附票)なども必要です。ナンバーや車検証をなくした場合は、理由書を添えて手続きします。事業用の車や所有者が法人の場合などは追加の書類があるため、手続き前に公式の案内で確認してください。
廃車と税金の要点
- 自動車税(普通車):4月1日時点の所有者に1年分が課税され、年度途中に抹消すると翌月から月割りで減額される。4月1日をまたぐと新年度の1年分がかかるため、手放すなら3月中の抹消が目安。
- 軽自動車税:月割りの還付はない。4月1日までに廃車手続きを済ませれば、その年度は課税されない。
- 自動車重量税:解体を伴う永久抹消(軽は解体返納)と同時に申請し、車検残が1か月以上あれば残存期間分が戻る。一時抹消だけでは戻らない。
- 自賠責保険:税金ではないが、解約すれば残りの期間に応じて返戻がある(残り1か月未満はなし)。
いくら戻るかの計算式と計算例は廃車の戻り金の計算方法、排気量・抹消月別の自動車税還付額は廃車の自動車税還付の早見表で詳しく解説しています。
自分で手続きするか、業者に任せるか
手続きは自分でもできますが、永久抹消は先に引取業者への引き渡しと解体が必要で、窓口は平日の受付時間内です。廃車買取業者に依頼すると、引き取りから抹消までの代行を受けられることが多く、手間は減ります。その場合は次の点を確認しましょう。
- □ 廃車にする前に、買取で値が付かないか査定を取ったか
- □ 引き取り・レッカーの費用はかかるか
- □ 重量税・自動車税の還付金を自分が受け取るのか、買取額に含むのか
- □ 抹消登録が完了したことを、書面(登録事項等証明書の写しなど)で知らせてもらえるか
- □ 自賠責の解約は誰がするか
事故車や動かない車でも、部品や資源としての価値で買取になることがあります。事故車・不動車の売り方も先に確認しておくと、廃車費用を払わずに済む場合があります。
よくある質問
Q. 車検が切れている車でも廃車できますか?
A. できます。車検切れの車は公道を走れないため、引き取りは積載車やレッカーになります。費用がかかるかは業者に確認してください。
Q. ナンバープレートをなくしてしまいました。
A. 盗難・紛失の場合は、返納できない旨と警察への届出の内容(届出警察署名・届出日・受理番号)を書いた理由書を出して手続きします(国土交通省)。
Q. 平日に運輸支局へ行けません。
A. 代理人に委任して手続きできます。一時抹消はワンストップサービスによるインターネット申請も案内されています。廃車買取業者に代行を頼む方法もあります。
Q. 廃車にすると自動車税はいくら戻りますか?
A. 普通車は「年税額×抹消翌月〜3月の月数÷12」が目安です。計算例は廃車の戻り金の計算方法をご覧ください。業者の比較は廃車買取業者の選び方と確認点も参考になります。
まとめ
- 廃車は「永久抹消(解体した車)」か「一時抹消(しばらく乗らない車)」。普通車は運輸支局等、軽は軽自動車検査協会で手続きする。
- 永久抹消は先に引取業者へ引き渡し、解体報告記録日と移動報告番号を申請書に書く。登録手数料は永久抹消が無料、一時抹消はOSS450円・窓口500円(令和8年4月1日現在)。
- 税金は、4月1日をまたぐ前の抹消が基本。普通車の自動車税は月割り減額、重量税は永久抹消と同時申請で還付。計算は関連記事で確認を。
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