単身赴任・転勤で車はどうする?4つの選択肢と手続きの判断表
単身赴任や転勤で車が必要か、どうするか迷う方へ。持っていく・売る・家族に残す・預けるの4択を判断表で比較し、住所変更・車庫証明・ナンバー変更・陸送の要否を手続き表で整理。維持費の計算例とよくある失敗も解説します。

結論:単身赴任・転勤で車をどうするかは、「赴任先で車が必要か」と「残る家族が使うか」の2つでほぼ決まります。赴任先で必要なら持っていく、家族が使うなら残す、どちらも使わず赴任が長いなら売る、数か月〜1年程度で戻るなら預ける、が基本の考え方です。持っていく場合は、引っ越しから15日以内の住所変更と、管轄が変わればナンバー変更が必要になります。
この記事では、4つの選択肢を判断表で比べ、それぞれで必要な手続き(住所変更・車庫証明・ナンバー変更・陸送)を一覧にします。
まず確認:赴任先で車は必要か
次のうち2つ以上当てはまるなら、赴任先でも車が必要になる可能性が高いといえます。
- □ 勤務先や住まいの近くに鉄道駅がなく、バスの本数も少ない
- □ 業務や通勤で車を使う(会社が車通勤を認めている)
- □ 週末に帰省する距離が、公共交通では不便
- □ 買い物・通院に車が欠かせない地域
都市部で駐車場代が高く、平日はほとんど乗らないなら、持っていっても固定費だけが増えがちです。
4つの選択肢の判断表
| 選択肢 | 向くケース | かかるお金 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 持っていく | 赴任先で車が必要。家族も一緒に移る | 陸送費(自走ならガソリン代・高速代)、赴任先の駐車場代、手続き費用 | 住所変更・車庫証明・ナンバー変更が必要になることがある |
| 売る | 赴任先でも家族も使わない。赴任が長い、または時期が未定 | 基本なし(ローンが残っていれば清算) | 戻ったときに車が要るなら買い直しになる |
| 家族に残す | 単身赴任で、残る家族が日常的に使う | 今と同じ維持費 | 任意保険の運転者の範囲・年齢条件を家族に合わせて見直す |
| 預ける | 数か月〜1年程度で戻る予定。使う人がいない | 実家などの保管場所、税・保険(一時抹消すれば税を止める選択肢も) | 長く動かさないとバッテリーやタイヤが傷む |
選択肢ごとの手続き一覧(住所変更・車庫証明・ナンバー・陸送)
| 手続き | 持っていく | 売る | 家族に残す | 預ける |
|---|---|---|---|---|
| 住所変更(車検証の変更登録) | 使用の本拠(車を使う場所)が変わるなら必要。引っ越しから15日以内 | 不要(名義変更は買い手側が行うのが一般的) | 車の置き場所が変わらなければ基本不要 | 保管場所が変わる場合は扱いを運輸支局で確認 |
| 車庫証明 | 普通車は使用の本拠が変わるなら必要(警察署で取得)。軽自動車は地域により警察署への届出 | 不要 | 不要 | 保管場所が変わる場合は警察署に確認 |
| ナンバー変更 | 運輸支局の管轄が変わると変更。車を持ち込む必要がある。同じ管轄内なら不要 | 不要 | 不要 | 一時抹消するならナンバーを返納 |
| 陸送 | 自走、陸送業者、フェリーなどから選ぶ | 出張査定・引き取りに対応する業者なら不要 | 不要 | 実家などへ運ぶなら必要 |
| 任意保険 | 住所・使用目的・駐車場所の変更を保険会社に連絡 | 引き渡しに合わせて解約または中断 | 運転者の範囲・年齢条件を見直す | 乗らない期間の扱いを保険会社に相談 |
住所変更は「引っ越しの日から15日以内」に手続きが必要とされ、同じ運輸支局の管轄内なら車の持ち込みは不要、ナンバーが変わる場合は持ち込みが必要です(出典:国土交通省 自動車検査登録総合ポータル「Q&A」)。普通車は使用の本拠の位置が変わる場合に車庫証明(自動車保管場所証明書)が必要です(出典:同ポータル「住所変更」)。軽自動車は軽自動車検査協会で手続きし、手数料は無料、管轄が変わる場合はナンバープレート代がかかります。車庫の届出は地域によって警察署で必要です(出典:軽自動車検査協会「住所変更(引越し)」)。
住民票を移さない単身赴任では、どこを「使用の本拠」とするかで手続きが変わることがあります。赴任先に車を置いて使う場合は、事前に運輸支局と警察署に確認しておくと二度手間を防げます。
預けるなら「一時抹消登録」も選択肢
赴任中まったく乗らないなら、ナンバーを返納して一時的に登録を止める一時抹消登録という方法があります。登録手数料は窓口申請で500円(OSS申請450円)です(出典:国土交通省「登録・検査手数料一覧表」令和8年4月1日現在)。自動車税は抹消登録した月の翌月から月割で減額されると東京都主税局は案内しています(出典:東京都主税局「自動車税|自動車と税金」)。再び乗るときは登録と車検を受け直す必要があるため、戻る時期が近いなら手間と費用を比べて決めましょう。
持っていく・預ける場合の維持費(計算例)
車は乗らなくても費用がかかります。以下は仮定の数字による例です。自動車税39,500円/年、任意保険6万円/年、月極駐車場1.5万円/月とすると、年間の固定費は約28万円、2年で約56万円になり、途中で車検が来ればさらに上乗せされます。自分の税額・保険料・駐車場代で置き換えて試算してください。
売るか持ち続けるかの目安:「赴任中の固定費の合計」が「戻ってから同じような車を買い直す費用 − 今売った場合の金額」を上回るなら、売るほうが有利に傾きます。赴任が1年以内で、戻ってからも車が要るなら、持ち続けるほうが得なこともあります。
短期間で売る場合の段取り
- 赴任日から逆算して、引き渡し日を決める(直前まで使うなら引き渡し日を指定できる業者を選ぶ)
- 複数社に査定を依頼し、出張査定・引き取りに対応する業者を選ぶ
- ローンが残っていれば残債を確認する(ローン残債がある車を売る方法)
- 任意保険は引き渡し日に合わせて解約・中断し、等級の扱いを確認する(等級を残す中断証明書と乗り換えの段取りは自動車保険の乗り換えと等級引き継ぎで整理)
売ったあとの自動車税の扱いは車を売ったら自動車税は戻る?で整理しています。
よくある失敗と防ぎ方
- 住所変更を後回しにする:車検証の住所が古いままだと、リコールや税の通知が届かなくなる。持っていくなら転居後すぐに手続きする。
- 都市部の赴任先へ持っていく:使わずに駐車場代だけがかさむ。赴任先での使い方を先に確認する。
- 家族に残したのに保険を見直さない:運転者の範囲や年齢条件が合わず、事故時に補償されないおそれがある。
- 長期間動かさずに預ける:バッテリー上がりやタイヤの変形が起きやすい。定期的に動かせる人に頼むか、一時抹消や売却を検討する。
よくある質問
Q. 単身赴任先に車は必要ですか?
A. 地方勤務で駅やバスが不便な地域、業務で車を使う場合は必要になりやすいです。都市部で公共交通が使えるなら、持っていかずに家族に残すか、売る・預けるを選ぶ人もいます。前の章のチェックリストで確認してください。
Q. 転勤で車を持っていくとき、ナンバーは必ず変わりますか?
A. 運輸支局の管轄が変わる場合に変わります。同じ管轄内の引っ越しなら住所変更だけで、ナンバー変更や車の持ち込みは不要です。
Q. 数か月で戻る予定でも売ったほうがいいですか?
A. 戻ってからも車が要り、預け先があるなら、持ち続けるほうが手間も費用も少ないことが多いです。固定費の合計と買い直す費用を比べて判断してください。
Q. 家族に残す場合、名義を変える必要はありますか?
A. 名義を変えなくても家族は運転できますが、任意保険の運転者の範囲や年齢条件は見直しが必要です。名義変更が必要かどうかは、保険や税の扱いを含めて家族で決めましょう。
まとめ
- 判断の軸は「赴任先で車が必要か」と「家族が使うか」。4つの選択肢から当てはまるものを選ぶ。
- 持っていくなら引っ越しから15日以内に住所変更。管轄が変われば車を持ち込んでナンバー変更、普通車は車庫証明も必要。
- 使わないまま持ち続けると固定費が積み上がる。売る場合は引き渡し日と保険の切り替えをそろえる。
本記事は一般的な参考情報を提供するものであり、特定のサービス・契約・取引の結果を保証するものではありません。 制度・料金・各社サービスの内容は変更される場合があります。実際のご契約・お手続きの際は、必ず各社の公式情報や最新の一次情報をご確認ください。